『バリー・シール/アメリカをはめた男』:政府のエージェントながら裏稼業で巨万の富を得ていた男の奇想天外な物語!トム・クルーズが楽しげに演じているところが見てても心地よい!

バリー・シール

「バリー・シール/アメリカをはめた男」を観ました。

評価:★★★★

天才的な操縦技術を持ち、民間航空会社で働き、何不自由ない暮らしをしていたバリー・シール。彼はその腕を買われ、CIAからスカウトされ、エージェントとして偵察機パイロットとして力を貸すことになる。冷戦当時の危険な任務の一方で、中南米を仕切っていた麻薬王パブロ・エスコバルとも接触。エージェントの任務の傍ら、麻薬の運び屋をサイドビジネスとし、その方面でもメキメキと頭角を表していく。ホワイトハウスやCIAの命令に従いながら、麻薬ビジネスで数十億を荒稼ぎするバリー。だが、そんな彼の背後には恐るべき危険の手が迫ってくるのだった。。「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のダグ・リーマン監督とトム・クルーズが再タッグを組んだクライム・アクション。

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『ブレードランナー2049』:前作と本作を含めた世界観に圧倒されるSF巨編!作品のテーマがとっても内省的なので、日本人なら共感できると思う!

ブレードランナー2049

「ブレードランナー2049」を観ました。

評価:★★★★★

IMAX3D字幕版で鑑賞の後、通常上映のDOLBY ATMOS版でも鑑賞。

2049年のカリフォルニア。貧困と病気が蔓延するこの街では、労働力として人間と見分けがつかないレプリカントが製造され、人間社会と危うい共存関係にあった。違法レプリカントを取り締まるブレードランナーのKは、人類への反乱と社会の転覆を狙うために、ひっそりと社会に溶け込んでいる違法レプリカントの検挙に勤しんでいた。あるとき、そのレプリカントの一体を処分したとき、その処分した農場からレプリカントのものと思われる遺骨が入った箱が地中から見つかる。調べると、なんとそのレプリカントは妊娠していたことが発覚する。人類の存亡に関わるこの一大事に、Kは人類の食糧危機を救い、現在はかつてあった巨大企業タイレル社からレプリカント製造を受け継いだウォレス社に捜査のため訪れる。ウォレス社にアーカイブされていた大停電以前の情報を掘り起こしていくと、そこには巨大な陰謀があったことを知る。やがてその闇を暴く鍵となる男デッガードの存在にたどり着くのだが。。リドリー・スコット監督作品「ブレードランナー」の続編。監督は、「メッセージ」のドゥニ・ヴィルヌーヴ。

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『あゝ、荒野 後編』:菅田将暉の役者としての凄さを感じるボクシング映画。前編の物語の積み上げが、後編はおざなりになってしまったのが非常に残念。。

あゝ、荒野 後編

「あゝ、荒野 後編」を観ました。

評価:★★★(前後編合わせた総合評価:★★★☆)

共に内なる思いを秘めてボクシングを始めた新次と健二。やがて、試合を重ねるにつれて、名を挙げてゆく新次。一方の健二はなかなか前に踏み出せないながらも、鉄壁のガードから繰り出すカウンターは一級品で徐々に頭角を現していった。宿命のライバル、裕二との戦いに挑む新次。2人を育んだジムが閉鎖が決まるなど、徐々に暗い影が2人を包むが、それに抗うような戦う姿を見せていく。同時に、互いを尊敬していた2人の関係も徐々に変わってゆき、健二は新次の戦いを熱い眼差しで見守る中、大きな決断を下すのだった。。寺山修司が唯一残した長編小説を菅田将暉とヤン・イクチュンのダブル主演で映画化した二部作後編。監督は、前編に引き続き「二重生活」の岸善幸が担当しています。

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『月と雷』:寂しさを知る”根あり草”と、自分の直感で生きる”根無し草”の愛と哀しみに満ちた物語。フワフワとした物語を役者の名演で魅せる作品になっている!

月と雷

「月と雷」を観ました。

評価:★★★★

普通の結婚をし、まっとうな生活を送ることを切望している泰子。そんな結婚を控えた彼女の前に現れたのは、かつて幼き頃に半年間だけ一緒に暮らしたことがある父の愛人の息子・智。突然の訪問に驚きながらも、どこか小さい時の面影を残す智に身を委ねてしまう泰子。これをきっかけに、2人は一緒に出ていった泰子の母親や異父妹、智の母・直子の元を訪ね歩くことになるのだが。。直木賞作家・角田光代の同名小説を、「海を感じる時」の安藤尋が映画化した作品。

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『ドリーム』:米ソ宇宙開発競争の中で、静かにNASAに貢献してきた黒人女性たちの物語。いい作品なんだけど、描き方にもう一工夫欲しいところ。。

ドリーム

「ドリーム」を観ました。

評価:★★★☆

1961年の冷戦下、米ソは宇宙開発競争を繰り広げていた。小さな頃から、数字に異様な執着と才能を見せてきたキャサリンはリーダー格のドロシーらとともに、ヴァージニア州ハンプトンのNASAラングレー研究所で計算係として働いていた。同僚のドロシーは管理職になりたいと、メアリーは数字上の計算だけではなく、エンジニアになりたいと志していたが、当時は黒人女性への風当たりは強く、彼女らは思ったようなキャリアを築けていなかった。そんな中、キャサリンはロケットの打ち上げに関する複雑な計算や解析に優れている点を評価され、黒人女性初のNASA宇宙特別研究本部に配属される。しかし、白人男性ばかりの職場環境は劣悪で有色人種用のトイレですら、同じ棟にはないという状況だったが、彼女は職務に奮闘する。彼女の姿に奮い立ち、ドロシーやメアリーも自分たちの夢に向かって羽ばたこうとするが。。第89回アカデミー賞作品賞を含む3部門ノミネートのヒューマンドラマ。監督は、「ヴィンセントが教えてくれたこと」のセオドア・メルフィ。

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