「最愛の子」を観ました。
評価:★★★★★
中国・深センで実際に起こった幼児誘拐事件を基に、「捜査官X」のピーター・チャンがメガホンを取ったヒューマン・ミステリー。予告編を観ていた段階からすごく悲劇的だなーと思ったのは、子どもが親の顔を認識する前の幼児期(3歳ごろ?)に誘拐され、その誘拐した男の妻を親だと思って育ってしまったこと。作品の中盤で、実の親に引き戻されるものの、その子どもにとっては母親と認識している女性が奪われたという悲しい出来事に過ぎない。こうしたある事件が起こした運命の歯車のかけ違いが、ラストに向かって非常に想像だにつかないような方向に転げていく。。なぜ、この話の筋でミステリーなのかと思われる方もいるかも思うのですが、実は見てみると巧妙なドラマの仕掛けにニンマリとしてしまう映画通を唸らせる作品になっているのです。