『ルーム』:美しく綺麗な作品ではあるが、もう少し人間臭い要素が欲しい!

ルーム

「ルーム」を観ました。

評価:★★★★

長年監禁されてきて、子どもはその監禁部屋で生まれ、外の世界を知らない。。そんな母子が苦心の上に部屋を脱出するものの、外の世界の喧騒にも悩まされる苦悩と葛藤を描いたドラマ。主演のブリー・ラーソンが本作で、今年(2016年)のアカデミー賞主演女優賞に輝いた作品。監督は「FRANK フランク」のレニー・アブラハムソン。

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『殿、利息でござる!』:新感覚、時代劇金融映画! 大絶賛!誉める点が多すぎて、書ききれないくらいの傑作!!

殿、利息でござる

「殿、利息でござる!」を観ました。

評価:★★★★★

映画感想文が貯まっているのですが、思いもよらぬ良かった作品なので、先行して配信します。

江戸時代中期、仙台藩の中にあって、生活に困窮している世帯が多い宿場町・吉岡宿(吉岡藩)。それもこれも、藩が参勤交代等で行う人馬の手配を全て宿の役として課税を行うという、不都合な制度にあった。そこで宿場町の穀田屋十兵衛と、知恵者の菅原屋篤平治が考え出したのが、町で千両を用立て、それを貨幣に窮している藩に貸し、その利息をもって伝馬役の費用にあてがうという起死回生の策。お上に銭を貸すという奇抜なアイディアを実行に移すべく、秘密裏に動いていた画策が、やがて町の民たちを巻き込む一大事に発展していく、、というお話。原作は、「武士の家計簿」の原作者・磯田道史の評伝『無私の日本人』の一編を使ったもので、監督は東北・仙台を舞台にした作品を数多く出している中村義洋監督が手がけています。

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『グランドフィナーレ』:邦題はイマイチだが、リゾートの神髄を味わえる極上ムービー!

グランドフィナーレ

「グランドフィナーレ」を観ました。

評価:★★☆

アルプスで優雅な引退生活を送っている作曲家フレッド・バリイジャーのもとに、女王陛下からの勲章の授与と、彼の名声を轟かせた名曲「シンプル・ソング」の演奏依頼が舞い込む。名誉なことではあるが、頑として出演を断るフレッド。そんな中でも、優雅なリゾートでの日々は過ぎていく。。

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『暗殺教室 卒業編』:前作のようなコミカルな面白さは影を潜めるが、物語の芯がしっかりした熱き魂がこもった作品!

暗殺教室 卒業編

「暗殺教室 卒業編」を観ました。

評価:★★★

「このマンガが凄い!」などのマンガ大賞に輝いている同名コミックスの映画化第2弾。前作の公開は昨年2015年なので、初めから続編ありきという形で企画が進んでいるものでしょう。2年くらい前に僕の中でマンガブームがあって、本作の「暗殺教室」にしろ、「僕だけがいない街」などもその頃に読んでいた作品が次々と映画化されるのが、今の日本映画界なんだなーと(批判ではありません笑)思う今日この頃です。本作の監督は、前作に引き続き、「海猿」の羽住英一郎が務めています。

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『モヒカン 故郷に帰る』:奇抜すぎるキャラクター像が、物語を空転させている要因だと感じる。。

モヒカン 故郷に帰る

「モヒカン 故郷に帰る」を観ました。

評価:★☆

「キツツキと雨」の沖田修一監督による、モヒカン頭でいつまでも叶わない夢を追いかけている青年が、父の大病で恋人とともに故郷に戻って起こる人情コメディ。モヒカン頭の奇抜な青年を松田龍平、頑固な父親役に柄本明、モヒカンの恋人役に前田敦子など、豪華なキャスト陣で展開されます。

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