『リリーのすべて』:映画の仕上がりは凄くいいが、肝心の魂が伝わってこない。。

リリーのすべて

「リリーのすべて」を観ました。

評価:★★☆

世界で初めて性転換適合手術を受けた女性(元は男性)アイナー・ヴェイナーの半生を、「英国王のスピーチ」、「レ・ミゼラブル」のトム・フーパー監督が描いた作品。ヴェイナーの妻であり、生涯のパートナーになるゲルダを演じたアリシア・ヴィキャンデル が本作で今年(2016年)のアカデミー賞助演女優賞を獲得しています。主演のレッドメインもさすがの演技で引き込まれる作品に仕上がっていると思います。

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『僕だけがいない街』:原作ファンからは非難轟々だが、映画としてはそれほど悪くはない

僕だけがいない街

「僕だけがいない街」を観ました。

評価:★★★

「マンガ大賞」や「このマンガが凄い!」などの各種マンガランキングに2年連続でランクインした同名ミステリー漫画を、「ツナグ」の平川雄一朗監督が映画化した作品。何か悪い出来事が起こると、その時点から戻り、その悪い出来事が解決されるまでタイムリープに陥る青年・悟を主人公に、その青年が18年前に体験した幼児連続誘拐殺人事件に絡んだ事件に巻き込まれていくというファンタジック&ミステリー。僕は原作を途中まで読んでいたのですが、その経験からいうと割合と原作通りなのかなと思ったのですが、ネットを見ると、原作ファンから見るといろいろと非難轟々とした作品のようです(笑。でも、映画単体で見ると、そんなに悪い作品ではないかなという感じがします。

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『家族はつらいよ』:典型的な喜劇から一流の人情ドラマに変わる、映画のマジックを感じられる意欲作!

家族はつらいよ

「家族はつらいよ」を観ました。

評価:★★★★

「男はつらいよ」シリーズの監督とも知られる山田洋次が、約20年ぶりに手掛けた喜劇作品。僕は失礼ながら「男はつらいよ」は多分どのシリーズ作も1本も観たことがなく、喜劇作品といえば、「釣りバカ日誌」シリーズも山田洋次監督ではなかったかな、、と思ったのですが、「釣りバカ」は脚本くらいしか参加していなかったみたいですね。。1998年の「学校Ⅳ」くらいから、山田洋次作品はずっとスクリーンで観続けていますが、そういう意味では本作で初めて山田洋次監督の喜劇作品というのを味わいました。

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『アーロと少年』:映像が印象的なシーンがいくつか見られるが、全体的な出来は平凡。。

アーロと少年

「アーロと少年」を観ました。

評価:★★☆

2Dの日本語吹替版にて。

「トイ・ストーリー」シリーズを生み出したピクサー・スタジオの2016年新作アニメーション。今度の舞台は恐竜が絶滅しなかった大昔。生きるために恐竜たちも狩猟中心から、農業などの酪農をし始めるようになり、知性をもつようになってくる。逆に、進化するはずだった人間を中心とした哺乳類たちは、恐竜たちからは知恵の遅れた野蛮な生物としか映らなくなっていた。そんな中、恐竜家族の中で落ちこぼれになり、ある日の事故で家から遠くはぐれてしまった末息子恐竜のアーロと、孤独に生きてきたが持ち前の器量と能力でたくましく生きてきた少年がひょんなことから出会い、アーロの家に帰る旅を描いていきます。

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『中島みゆき 夜会Vol.18 橋の下のアルカディア劇場版』:歌はすごくダイレクトに胸に響くが、物語の展開部分とうまくつながっていない。。

中島みゆき 夜会Vol.18

「中島みゆき 夜会Vol.18 橋の下のアルカディア劇場版」を観ました。

評価:★★

中島みゆきが脚本・作詞・作曲・歌・主演を務める舞台『夜会 VOL.18「橋の下のアルカディア」』。2014年11月15日から12月16日まで赤坂ACTシアターで開催された公演の模様を5.1chサラウンドで上映する劇場版となるのが本作。中島みゆきのLIVEを公開する劇場版の試みは毎年行われていて、僕は一度も観たことがなかったのですが、本作で初めて鑑賞。映画感想文として上げるかどうかは微妙な作品ですが、映画館で観たということも踏まえ、感想文として一応残しておこうと思います。

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