『ボス・ベイビー』:両親の愛情をしっかりと奪ってしまった赤ちゃん、、中身はオッサンだった! スピーディーな物語感はいいが、話が軽すぎて頭に入ってこない。。

ボス・ベイビー

「ボス・ベイビー」を観ました。

評価:★

日本語吹き替え版にて。

パパとママと暮らす7歳のティムは超がつくほどの甘えん坊。両親の愛のもと、すくすくと育った彼の元に新しく弟としてやってきたのは、黒いスーツに白いシャツ、ネクタイをビシッと締め、チャキチャキと歩く赤ちゃん“ボス・ベイビー”だった。両親の愛情がすべて、ボス・ベイビーに集まってしまい、ティムの毎日は欲求不満の固まりになってしまう。しかし、見た目は赤ちゃんの彼だが、実は中身はおっさんだった。。「怪盗グルー」のユニバーサル・スタジオと「シュレック」のドリームワークスが初タッグを組み、絵本『あかちゃん社長がやってきた』にインスパイアされたCGアニメ。監督は、「マダガスカル」シリーズのトム・マクグラス。

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『ブラックパンサー』:全米のみならず、全世界的なヒットを記録した黒人ヒーロー映画。映画的には普通におもしろいレベルだけど、作られることに意義がある。

ブラックパンサー

「ブラックパンサー」を観ました。

評価:★★☆

世界を破壊するパワーを秘めた鉱石・ヴィブラニウムの産出国ワカンダ。若き王に即位したティ・チャラは、ヴィブラニウムを狙う悪に立ち向かっていく。。「シビル・ウォー キャプテン・アメリカ」に登場したヒーロー、ブラックパンサーを主人公とするアクション映画。出演は、「ジェームス・ブラウン 最高の魂(ソウル)を持つ男」のチャドウィック・ボーズマン、「それでも夜は明ける」のルピタ・ニョンゴ、「クリード チャンプを継ぐ男」のマイケル・B・ジョーダン、監督は同じく「クリード 〜」のライアン・クーグラー。

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『ファントム・スレッド』:才能を開花させてくるミューズと出会ったことから始める崩壊劇。トーマス・アンダーソンの完璧主義には脱帽だが、ちょっと息苦しくも感じてしまう。。

ファントム・スレッド

「ファントム・スレッド」を観ました。

評価:★★☆

1950年代のロンドン。ファッションの中心的存在として脚光を浴びるオートクチュールの仕立屋レイノルズ・ウッドコックは、英国ファッション界の中心として社交界から注目をされていた。ある日、レイノルズは若いウェイトレス、アルマと出会う。自由奔放な彼女の振る舞いに惹かれ、レイノルズはミューズとして彼女を迎え入れるが、それは同時に平穏だった彼の日常に変化をもたらすのだった。悩み、葛藤する2人はやがて究極の愛の形へとたどり着くのだが。。「リンカーン」などで3度のアカデミー賞主演男優賞に輝いたダニエル・デイ・=ルイス主演のラブストーリー。監督・脚本は、「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」のポール・トーマス・アンダーソン。

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『ハッピーエンド』:豪華な邸宅に住む一家の文字通りな内部崩壊劇。ハネケならもっと突っ込んだ描写が観たかったというのが本音な作品。。

ハッピーエンド

「ハッピーエンド」を観ました。

評価:★★

瀟洒な邸宅で三世代同居しながらも、心はバラバラなブルジョワジーのロラン家。長年建築業を営んできた家長のジョルジュは高齢のため、引退。娘のアンヌが取引先銀行の敏腕弁護士を恋人に、ビジネスでも辣腕を奮っていた。しかし、専務であるアンヌの息子ピエールはビジネスに徹しきれないナイーヴな青年だった。また、アンヌの弟トマは家業を継がずに医師として働き、再婚した若い妻との間には息子のポールが誕生していた。そんな中、トマは離婚のため離れて暮らしていた娘エヴを、一緒に暮らそうと呼び寄せるのだった。豪華な邸宅に住みながらも、夕食時はSNSやメールで個々の鬱憤を晴らすロラン家はゆっくりと崩壊していくのだが。。ミヒャエル・ハネケの下、欧州の実力派俳優競演で綴る愛と死のドラマ。

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『羊の木』:地方の寂れた田舎町に移住してきた6人の元殺人者。作品の狙いと空気感は悪くないが、物語の進行といまいち噛み合っていない。。

羊の木

「羊の木」を観ました。

評価:★★★

さびれた田舎町の魚深市。市役所職員として働く月末一は、この町に新たに移住してくる6名の男女を受け入れるよう命じられる。しかし、受け入れた6人の男女は言動に落ち着きがなく、尋常でない様子。しかも、彼らには必ず不審な同行者が付き添っていた。その異様な様子に違和感を感じた月末は上司を問い詰めたところ、実は新仮釈放制度により自治体が身元引受人となった元殺人犯であることを知る。過疎化が進んでいる町としては、この国家プロジェクトを受け入れなければいけない状況だったが、平穏だった町の日常がゆっくりと狂い始めてくる。。ギャグ漫画の巨匠2人による同名漫画を基にした、「紙の月」の吉田大八監督の人間ドラマ。2014年文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞した原作を大きくアレンジした作品。

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