『さよならの朝に約束の花をかざろう』:見た目と実際の過ごした年月にギャップがある母子の物語。ファンタジーとしての世界観も、物語のテーマも深く味わい深い!

さよならの朝に約束の花をかざろう

「さよならの朝に約束の花を飾ろう」を観ました。

評価:★★★★★

10代半ばで外見の成長が止まり、その後数百年生き続け、“別れの一族”と呼ばれるイオルフ族。人里離れた土地に住みながら、日々の出来事をヒビオルと呼ばれる布に織り込みながら静かに暮らしていた。そんなイオルフ族の少女マキアはある日、メザーテ軍に襲われ、帰る場所を失ってしまう。失意のうちにいた彼女は、親を亡くした赤ん坊と出会うのだが。。「心が叫びたがってるんだ。」の脚本を務めた岡田麿里の初監督となるアニメーション作品。

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『15時17分、パリ行き』:ヨーロッパ高速列車内でテロリストに身一つで立ち向かった3人の若者たちの物語。イーストウッド作にしては久々に残念な出来な作品だった。。

15時17分、パリ行き

「15時17分、パリ行き」を観ました。

評価:★

2005年8月21日、ヨーロッパを走る高速列車内でイスラム過激派の男が突如、自動小銃を発砲する事件が発生する。混乱の中、犯人に立ち向かったのは、旅行中のアメリカ人の若者3人だった。。名匠クリント・イーストウッドが、2005年にパリ行きの特急列車内で起きた“タリス銃乱射事件”を映画化した作品。主人公の若者3人組を本人が演じ、事件が起きた場所で撮影を行なうというリアリティへのこだわりが見ものな作品です。

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『しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス』:重い障害を抱えながらも、夫に支えられながら美しい作品を生み出した一人の女性の物語。これぞアート映画といえる快作!

しあわせの絵の具

「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」を観ました。

評価:★★★★★

カナダ東部の小さな町。町はずれで魚の行商を営むエベレットは一人暮らしの身で、手間のかかる家のことを任せるための家政婦を募集していた。その張り紙を見て応募してきたのは、子どもの頃から重いリウマチを患い、両親が亡き後に、厳格な叔母の家で窮屈に暮らしていたモード・ルイスという女性だった。厄介者で居場所をなくしていたルイスだったが、唯一の楽しみだったのは絵を描くこと。住み込みの家政婦としてエベレットの家で、暮らし始めたモードは仕事である家事の傍ら、小屋の壁に絵を描き始める。ぶっきらぼうなエベレットだが、モードへの優しさは人一倍だった2人はやがて結婚する。そんなある日、ニューヨークから来ていたサンドラは、モードが壁に描いたニワトリの絵を見てその才能を見抜くのだが。。カナダの実在の画家、モード・ルイスの伝記映画。監督は、「荊の城」のアシュリング・ウォルシュ。

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『坂道のアポロン』:あのとき、同じ空間で音楽を奏でた3人の物語。ジャズと映画というのは最高の組み合わせだと、改めて感じる作品!

坂道のアポロン

「坂道のアポロン」を観ました。

評価:★★★

日本語字幕版付き上映にて。

転校先の高校で、札付きの不良と恐れられている千太郎と出会った薫。しかし、ジャズドラムをやっている千太郎と、自分の想いを押し殺し、ピアノで気を紛らわせていた薫は音楽をキッカケに友情をはぐんていくことになる。千太郎の幼馴染で町のレコード屋の娘・迎律子の家の地下室で、ドラムとピアノでセッションに明け暮れる日々。やがて、薫は律子に恋心を抱き始めるが、律子の想いは千太郎にあるのだと知るのだった。そんな切ない三角関係だったが、千太郎と2人で奏でる音楽は最高だった。だがある日突然、千太郎は2人の前から姿を消すのだった。。小玉ユキによる同名コミックを「先生!、、、好きになってもいいですか?」の三木孝浩監督が実写映画化した作品。

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『ザ・シークレットマン』:アメリカを震撼させたウォーターゲート事件の内幕を描くポリティカル・サスペンス。地味な作品だけど、見応えは十分!

ザ・シークレットマン

「ザ・シークレットマン」を観ました。

評価:★★★

1972年4月11日。アメリカ大統領選挙203日前。FBI副長官のマーク・フェルトは、ディーン大統領顧問から、40年間君臨し続けるFBI長官のフーバーの退任について相談を受ける。だが、フーバーに忠誠を誓うフェルトは、大統領周辺からFBIに集まるあらゆるメモの存在をほのめかし、逆に大統領側を牽制する動きを見せる。やがてフーバー長官が死亡すると、司法次官のパトリック・グレイがFBIの長官代理に指名される。フーバーの後は自分がFBI長官になると考えていたフェルトは意気消沈するが、そんな大統領選挙133日前に、ある事件が発生する。ウォーターゲート・ホテルの民主党本部に侵入した男たちが、逮捕されたのだ。捜査を開始したフェルトだが、グレイから48時間以内に事件を解決するように迫られる。大統領側の強い圧力を感じたフェルトは、マスコミを使用して何とか捜査継続するように画策していくのだが。。ウォーターゲート事件の内部告発者“ディープ・スロート”こと元FBI副長官マーク・フェルトを演じたサスペンス。監督は「コンカッション」のピーター・ランデズマン。

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