『笑う故郷』:著名になった作家の思わぬ帰郷劇。人の浅ましさが如実過ぎて不快になるが、ラストの切り返しは凄く見事な作品!

笑う故郷

「笑う故郷」を観ました。

評価:★★★☆

アルゼンチン出身の作家ダニエルは、今ではスペインを拠点として活動をしていた。ノーベル賞を受賞し、輝かしいキャリアをもった彼は世界各地から引く手あまただったが、そういった表舞台に出ることを嫌った彼は全て断りを入れていた。しかし、その中で彼が生まれ育ったアルゼンチンの故郷サラスから、名誉市民の称号を与える招待だけは悩んだ末に受けることを決意し、40年ぶりに祖国の地を踏んだ。町は国際的文化人の里帰りに沸き上がり、彼自身も青春時代を共に過ごした旧友や、初恋の相手などに出会い思い出話を膨らませていく。しかし、様々な町のイベントに参加していくに従って、町の空気は思わぬ方向に転がり始めていく。。2016年ヴェネチア国際映画祭主演男優賞、米アカデミー賞アルゼンチン代表に選出されたヒューマンコメディ。監督は、「ル・コルビュジエの家」のガストン・ドゥプラットとマリアノ・コーンが共同で勤めています。

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『惑星ソラリス』:難解な原作小説をタルコフスキーが巧みに表現したSFの名作。ドラマ劇が主体の組み立てはなかなかだが、僕はソダーバーグ版が好き。。

惑星ソラリス

2018年最初の感想文です。今年もよろしくお願い致します。

新年最初は、「惑星ソラリス」を観ました。

評価:★★★☆

広い宇宙にはさまざまの生命形態がある。そんな未知の惑星ソラリスも、星自体が一つの生命体であり、その調査はプラズマの海の理性活動の兆候により行き詰まっていた。数年前、このソラリスの探査から戻ってきた中尉の報告ビデオを見たクリスは、ソラリス探査船で起こっている謎を究明するために宇宙ステーションに乗り込む。そこで彼が目撃したのは、三人の学者がいるはずのステーションの荒廃ぶりだった。クリスの友人の物理学者は既に謎の死を遂げており、残っていたスナウトとサルトリウスも何かに怯え、部屋に閉じこもったままだった。彼らから宇宙船内に何を見ても驚くなと釘を差されたクリスは、いるはずのない少女の姿を目撃する。厳重に部屋にロックをかけて眠りについたクリス。目覚めると、彼の部屋には何年も前に亡くなった妻がいたのだった。。異質の生命体と初めて接触した一人類を描く、ファースト・コンタクト・テーマのSF作品。72年カンヌ映画祭審査員特別賞受賞、国際エヴァンジェリー映画センター賞受賞作品。「僕の村は戦場だった」のアンドレイ・タルコフスキー監督が、1972年に製作した作品。

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『ワンダーウーマン』:DCコミック史上スーパー強い女性の誕生秘話!ガル・ギャドットの美しさと神話っぽい物語設定がうまく効いている!

ワンダーウーマン

「ワンダーウーマン」を観ました。

評価:★★★★

地上で現代人たちにとって未開の地にある、女性だけが暮らすパラダイス島。その島でプリンセスとして生まれ育ったダイアナは、小さな頃から好奇心が強かったが、外の世界を一切知らず、男性を見たことがなかった。ある日、偶然にも島に戦闘機で不時着してきた米軍兵士スティーブを助けたことから、外の世界で大きな戦争が起こっていることを知る。何とか自分自身の手で戦争を止めたいと願った彼女は、彼女にとって未開の外の世界にスティーブとともに乗り出していく。やがて、彼女の運命は大きく動き出していくのだが。。DCコミックスが生んだ最強女戦士の活躍を映し出すアクション。監督は「モンスター」のパティ・ジェンキンス。

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『ワイルド・スピード ICE BREAK』:度肝を抜くような信じられないアクションシーンは興奮するが、前作で魅せた車の走りを重視したカースタントが影を潜めたのが残念。。

ワイルド・スピード ICE BREAK

「ワイルド・スピード ICE BREAK」を観ました。

評価:★★★

2Dの字幕版にて。

束の間の日常を楽しんでいたドミニク、レティやローマンたち。しかし、そんなドミニクに近づいてきた謎の女性によって、ドミニクは仲間に何も告げずに行方をくらましてしまう。不安になるレティたちの耳に飛び込んできたのは、まさかのドミニクの裏切り。ホブスが投獄され、ファミリーは崩壊の危機に陥ってしまうのだが。。シャーリーズ・セロン、ヘレン・ミレンらが新たに参戦した大ヒットカーアクションシリーズ第8弾。メガホンを取ったのは、「ストレイト・アウタ・コンプトン」のF・ゲイリー・グレイ。

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『わたしは、ダニエル・ブレイク』:孤独と貧しさに押しつぶされながらも、前向きに生きる人々の姿に心強いパワーを貰える作品!

わたしは、ダニエル・ブレイク

「わたしは、ダニエル・ブレイク」を観ました。

評価:★★★

ダニエル・ブレイクはイングランド北東部のニューキャッスルに住む大工。しかし彼は心臓疾患により医師から仕事を止められている。自宅で趣味がてらに簡単な工芸はしているが、福祉手当や就業支援を受けようにも、複雑な制度に翻弄され支援を受けられないでいた。そんな最中、手続きに来た福祉事務所で手助けしたシングルマザーの家族と出会う。彼女らと交流を深め、貧しくとも支え合おうとしてきたが、現実はよりいっそう厳しくなる一方だった。。イギリスの下層階級の人々をフューチャする数多くの社会派作品を打ち出し、一度は引退を宣言したものの、再びメガホンを取ったケン・ローチ監督が二度目のカンヌ国際映画祭パルムドールに輝いた社会派ドラマ。

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