『ワイルド・スピード ICE BREAK』:度肝を抜くような信じられないアクションシーンは興奮するが、前作で魅せた車の走りを重視したカースタントが影を潜めたのが残念。。

ワイルド・スピード ICE BREAK

「ワイルド・スピード ICE BREAK」を観ました。

評価:★★★

2Dの字幕版にて。

束の間の日常を楽しんでいたドミニク、レティやローマンたち。しかし、そんなドミニクに近づいてきた謎の女性によって、ドミニクは仲間に何も告げずに行方をくらましてしまう。不安になるレティたちの耳に飛び込んできたのは、まさかのドミニクの裏切り。ホブスが投獄され、ファミリーは崩壊の危機に陥ってしまうのだが。。シャーリーズ・セロン、ヘレン・ミレンらが新たに参戦した大ヒットカーアクションシリーズ第8弾。メガホンを取ったのは、「ストレイト・アウタ・コンプトン」のF・ゲイリー・グレイ。

2015年公開の「ワイルド・スピード SKY MISSION」で、このシリーズのドミニクと対になる主役級キャラであるブライアンを旅立ちという形(実質は、ブライアン役のポール・ウォーカーの急逝のため)で卒業させた故に、シリーズとしては8作目になるものの、事実上の再スタートという形となった本作。ブライアン以外の、ドミニク、レティ、ローマンらに加え、シリーズ6作目くらいに合流してきたドゥエイン・ジョンソン演じるホブスらも、ブライアンに代わる法を守る側からのキャラクターとなって定着し、また、本作からシャーリーズ・セロンやヘレン・ミレンらも、これからのシリーズにも参加してきそうな役柄で登場。ファミリーが多くなってきて、作品的には締りがなくなってきたのも事実なのですが、それを黙らせるような度肝を抜くようなカーアクションシーンにまたもや目が釘付けになってしまいます。

ただ、前作「SKY MISSION」がブライアンの卒業という意味合いも含め、1、2作目の頃のレースに回帰したカースタントで、物語をじっくりと組み上げてきたのに対し、本作で再び「MEGA MAX」や「EURO MISSION」のときのようなアクションは派手だけど、大味感が拭えないような作風になってきたのが少し残念。迫力あるアクションは映画館映えはするものの、物語もすごくシンプル過ぎて、やや少年ジャンプ的な伏線もあまりない真っ直ぐストレートなお話になっているもの、映画通から観てしまうと少々青臭くも感じてしまいます。とはいうものの、本作を見に来る人たちはアニメキャラのような癖のある俳優たちが、カーアクションやバトルアクションで手に汗握らせることを目的にしているのでしょうから、その期待には十分に応えてくれている作品とは思います。

次回レビュー予定は、「スウィート17モンスター」です。

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