『IT/イット ”それ”が見えたら、終わり。』:キングの名作ホラーを大胆リメイク! 正直怖いホラーではないが、ホラーのテイストを堅実に守っているのが成功の鍵!

IT/イット ”それ”が見えたら終わり

「IT/イット ”それ”が見えたら、終わり。」を観ました。

評価:★★★☆

1988年、アメリカの静かな田舎町、突如相次いで児童が失踪する事件が発生する。内気な少年ビルの弟も、ある大雨の日に外出し、通りに夥しい血痕を残して姿を消してしまった。自分を責め、悲しみにくれるビルの前に“それ”は突如現れ、ビルは得体の知れない恐怖を抱え始める。しかも、その不思議な現象はビルだけではなかった。不良少年たちに標的にされているいじめられっ子も、”それ”に遭遇していた。同じく、自分の部屋や地下室、バスルーム、学校、図書館、倉庫など、町の中のあらゆる場所で、少年少女たちの前に姿を現す”それ”は、彼ら彼女らを恐怖の底に突き落としていた。しかし、その秘密を共有した彼らは”それ”に立ち向かうことを決意するのだが。。1991年のも映画製作された、スティーヴン・キングの小説『IT』を大胆にリメイク映画化。監督は「MAMA」のアンディ・ムスキエティ。

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『海の彼方』:台湾にルーツを持ちながら石垣で育った家族のドキュメンタリー。戦前戦後の混乱に巻き込まれながらも、しっかり生きてきた家族の歴史に重みを感じる。

海の彼方

「海の彼方」を観ました。

評価:★★★

石垣島に住む88歳の玉木玉代は、1930年代、八重山農民募集政策により、日本統治時代の台湾から沖縄県石垣島に移住してきた家族のうちの1人。2015年春、念願だった台湾・埔里への帰郷を果たす。時代に翻弄された一家の3世代にわたる軌跡と家族愛、八重山台湾人の歴史を追う。日本統治時代に台湾から沖縄県石垣島に移住した一家に焦点を当てたドキュメンタリー。台湾が日本に統治されていた時代に沖縄に移り住んだ台湾移民をテーマにした黄インイク監督の長編ドキュメンタリーシリーズ『狂山之海(くるいやまのうみ)』の第1作。

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『あなた、そこにいてくれますか』:願いを叶える不思議な薬で過去にタイムスリップする男。時のうつろいを見事に捉える韓国映画の良さは感じるが、甘めなラストにはやや閉口気味。。

あなた、そこにいてくれますか

「あなた、そこにいてくれますか」を観ました。

評価:★★★☆

カンボジアを訪れた医師のスヒョンは、手術で赤ん坊を救ったお礼として“願いを叶える薬”と呼ばれる不思議な薬を手に入れる。韓国に戻ったスヒョンは半信半疑で亡き恋人のヨナに会いたいと願い、薬を飲んだ彼は1985年にタイムスリップする。そこで出会ったのは、若い頃の自分。水族館で働くヨナに淡い想いを抱いていた当時のスヒョンは、タイムスリップしてきた2015年の自分からヨナが事故で死んでしまうことを告げられる。何とかヨナを救いたいと願う1985年のスヒョンだが、彼女を助ければ、2015年のスヒョンにとって最愛の娘が消えてしまうことに悩むのだった。。フランスの作家ギヨーム・ミュッソの小説「時空を超えて」を韓国で映画化した作品。監督は「キッチン 3人のレシピ」のホン・ジヨン。

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『あゝ、荒野 後編』:菅田将暉の役者としての凄さを感じるボクシング映画。前編の物語の積み上げが、後編はおざなりになってしまったのが非常に残念。。

あゝ、荒野 後編

「あゝ、荒野 後編」を観ました。

評価:★★★(前後編合わせた総合評価:★★★☆)

共に内なる思いを秘めてボクシングを始めた新次と健二。やがて、試合を重ねるにつれて、名を挙げてゆく新次。一方の健二はなかなか前に踏み出せないながらも、鉄壁のガードから繰り出すカウンターは一級品で徐々に頭角を現していった。宿命のライバル、裕二との戦いに挑む新次。2人を育んだジムが閉鎖が決まるなど、徐々に暗い影が2人を包むが、それに抗うような戦う姿を見せていく。同時に、互いを尊敬していた2人の関係も徐々に変わってゆき、健二は新次の戦いを熱い眼差しで見守る中、大きな決断を下すのだった。。寺山修司が唯一残した長編小説を菅田将暉とヤン・イクチュンのダブル主演で映画化した二部作後編。監督は、前編に引き続き「二重生活」の岸善幸が担当しています。

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『エルネスト』:伝記モノとして熱気のこもった作品だが、日本映画として、なぜこの映画を作ったのかが分からない。。

エルネスト

「エルネスト」を観ました。

評価:★★☆

キューバ革命戦士、エルネスト・チェ・ゲバラ。彼は1967年、当時軍事政権だったボリビアの解放戦線で命を落とす。そのゲバラの部隊に帯同し、ゲバラのファーストネーム”エルネスト”を戦士名としてもらい、1967年8月に25歳の若さで散った実在の日系人がいた。彼の名は、フレディ前村。日系2世として生まれた彼は、医学生としてキューバの国立ハバナ大学に留学していた。キューバ危機のとき、ゲバラと出会ったフレディ前村は、彼の熱意ある思想に心酔していくのだが。。「湯を沸かすほどの熱い愛」のオダギリジョーが、「団地」の阪本順治監督と3度目のタッグを組む伝記ドラマ。

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