『ミュージアム』:【少々ネタバレあり】レベルが高いサスペンス・スリラーではあるが、モノマネしている2本の映画のどちらかに絞ったほうがいい。。

ミュージアム

「ミュージアム」を観ました。

評価:★★☆

残忍な猟奇殺人事件が続発する。捜査を進める沢村刑事は犯行がいずれも雨の日に起こるのと、現場に残されたメモから、犯人は殺人死体そのものを、まるで芸術作品のように見てもらいたがっていることを推測する。やがて、事件が過去のある少女殺人事件に起因していることを突き止めたとき、カエルのマスクを被った自称・芸術家のカエル男が犯人として浮上してくる。しかも、カエル男は突如沢村刑事の前に現れるのだった。カエル男を追う沢村だが、逆にカエル男に追い詰められていくことになっていく。。巴亮介の同名サスペンス漫画を、監督に「るろうに剣心」シリーズの大友啓史が、主演に小栗旬を迎え映画化した作品。

本サイトの映画感想文は基本的にネタバレしないように書いてきましたが、本作の感想を書くにあたって、【少々、ネタバレをします】っということを宣言します。ネタ明しまではしませんが、鑑賞のファースト・インプレッションを大事にする方は、以下は読まれないことをオススメします。。

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『五日物語 3つの王国と3人の王女』:3人の女性の本能がままの物語に、人の根幹にある醜さがジワリと揺さぶられる美しきファンタジー!

五日物語

「五日物語 3つの王国と3人の王女」を観ました。

評価:★★★★★

1つの物語は、母となることを追い求める女王。怪しき者から海に住む魔物の肉を頬張れば、すぐにでも懐妊すると聞かされるが。。もう1つの物語は、若さと美貌を熱望する老婆。見かけによらず歌声だけが素晴らしく、たまたま城からその美声を聞いた王に恋心を抱かせるが。。あと1つの物語は、大人の世界への憧れを抱く王女。世の中に退屈し、醜悪なものを愛でる父親の思いつきで、決して分からない難問を使って王女のフィアンセを求めようとするのだが。。各世代の女たちの残酷なまでの性(サガ)を映し出す。「ゴモラ」のマッテオ・ガロ-ネ監督が、17世紀初頭の民話集『ペンタメローネ[五日物語]』の中の3話を映像化した作品。

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『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』:「ハリー・ポッター」のスピンオフシリーズ第1弾作品。これは面白かった。3Dでの鑑賞必須の作品です!

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅

「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」を観ました。

評価:★★★★☆

通常字幕版の後、3D日本語吹替え版でも鑑賞。

魔法動物を集めている魔法使いニュート・スキャマンダー。彼は魔法動物たちが詰まったトランクを抱えながら、世界中を旅して回っていた。しかし、もともとうっかり者の性格からか、たまたま訪れたニューヨークでトランクから動物たちが逃げ出し、街を混乱に陥れる。ちょうど同じ頃、ニューヨークの街では謎の巨大生物が街を破壊する事件が続出。魔法省の壊滅を目論む脅威も差し迫っていた。。人気シリーズ「ハリー・ポッター」に登場する教科書を編纂した魔法動物学者に焦点を当てる、スピンオフシリーズ第1弾。「ハリー・ポッターと賢者の石」から約70年前のアメリカを舞台にしている。「ハリー・ポッター」シリーズの原作者J.K.ローリングが脚本に参加し、この映画のために新しく物語を書き下したことでも話題に。監督は同シリーズ第5弾「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」以降の4作を手がけたデイビッド・イェーツ。

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『メン・イン・キャット』:人の精神がネコに入ってしまうぶっ飛び映画!物語にツッコミいれながら観るのが正しい鑑賞法(笑)!

メン・イン・キャット

「メン・イン・キャット」を観ました。

評価:★★★

仕事一筋の社長トムは、傲慢で家庭も顧みない嫌な男だった。妻ララから娘の誕生日が明日だということを知らされ、いやいやながらも娘が欲しがっていたネコを買い、帰途に着いていた。しかしその途中、トムの仕事の方針に反発を感じていた社員イアンに呼び出され、会社の屋上へ行く。雨の中呼び出されたイアンに腹が立ったトムは、その場でイアンをクビにするが、そこに雷が直撃し、転落してしまう。偶然にも助かったトムではあるが、意識不明に陥り、病院のベットの上へ。しかし、実はトムは、買ったネコと中身が入れ替わってしまっていたのだ。。「アメリカン・ビューティー」のケヴィン・スペイシー主演のコメディ。監督は、「メン・イン・ブラック」シリーズのバリー・ソネンフェルドが務めています。

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『聖の青春』:29歳で急逝した天才棋士の短き生涯。才能があってもなくても、生きるという苦しみは一緒!

聖の青春

「聖の青春」を観ました。

評価:★★★☆

幼少の頃からネフローゼという腎臓の病を抱える村山聖は、幼き頃の入退院を繰り返す生活の中で、父から教わった将棋にのめり込んでいく。やがて、プロの棋士を目指すようになり、生活全てを将棋に没頭。15歳から師匠となる森信雄の下で、大阪にて10年間の修行生活を送る。1994年、七段となった聖は最高峰の名人位を目指し、家族の反対を押し切って上京する。生活は将棋のみで荒んだ生活を送っていたが、周囲に支えられながら、命を削るように将棋を指し続ける。そんな聖の前に立ちはだかったのは、前人未到の七冠を達成した同性代の羽生善治だった。。難病と闘いながら将棋に情熱を注ぎ、1998年に29歳で早世した棋士・村山聖の生涯を追った人間ドラマ。第13回新潮学芸賞、将棋ペンクラブ大賞を受賞した同名ノンフィクションをベースにし、監督は「宇宙兄弟」の森義隆が務めています。

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