『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』:日本のような日本でない空間で繰り広げられる一大人形アクション!スタジオライカの力は感じるが、もう少し物語に工夫と愛着が欲しい。。

KUBO 二本の弦の秘密

「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」を観ました。

評価:★★☆

日本語吹き替え版にて。

三味線の音色で折り紙を意のままに操る不思議な力を持つ少年・クボは、母と最果ての地で静かに暮らしていた。母が語るところによると、彼は小さき頃、闇の魔力を持つ祖父に命を狙われ、彼を守ろうとした父親は命を落としたという。彼を守るために生気を失いつつある母親だったが、クボがあるとき闇の刺客に察知されると、最後の力を振り絞り、彼を守り神であるサルとともに逃したのだった。亡き父と母の復讐を誓うクボは、新たにクワガタを仲間に加え、闇の力に命を奪われた両親の敵討ちの旅を続けるのだが。。「コララインとボタンの魔女」のスタジオライカが手掛けたストップモーションアニメーション。

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『婚約者の友人』:亡き夫の墓の前に現れた謎の友人。人はいつも何かの幻にすがって生きて生きている。

婚約者の友人

「婚約者の友人」を観ました。

評価:★★★★

1919年、第一次世界大戦の爪痕に苦しむドイツ。アンナは婚約者のフランツをフランスとの戦いで亡くし、今は彼の両親と亡き彼の姿にすがるように悲しく生きてきた。毎日かかさぬ彼の墓前に向かう道すがら、謎めいた男がフランツの墓の前で悲しみにくれているのを目撃する。アドリアンと名乗るその男は、戦争が始まる前にパリでフランツと知り合い、友情を育んだという。フランツの両親とも交流した彼の言動は、亡きフランツをも思い起こさせ、アンナはこころ安らぐとともに、どこかアドリアンにも心惹かれていく自分がいた。ところが彼がフランスに戻る直前、彼は思わぬ告白をアンナにするのだった。。エルンスト・ルビッチ監督が1932年に「私の殺した男」として映画化したモーリス・ロスタンの戯曲を、「彼は秘密の女ともだち」のフランソワ・オゾン監督が大胆に翻案した作品。

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『ゴッホ 最期の手紙』:芸術作品としての表現方法は大変素晴らしいと思うけど、ゴッホの死というミステリーとしての物語のほうがなかなか頭に入ってこない。。

ゴッホ 最期の手紙

「ゴッホ 最期の手紙」を観ました。

評価:★★☆

日本語吹替え版にて。

郵便配達人ルーランの息子アルマンは、パリで一通の手紙を託される。それは父・ルーランの友人で自殺したゴッホが弟テオに宛てた手紙だった。アルマンはテオの消息を探したが、実は彼も既に亡くなっていることを知る。しかし同時に、ゴッホの死に関してある疑問が募ってくる。一体、彼の死はどのようだったのか。そして彼の最期の手紙は誰に託せばよいのか。。アヌシー国際アニメーション映画祭観客賞を受賞したサスペンス。ゴッホの絵画をモチーフに俳優が演じた映像を油絵で描き、全編動く油絵で構成された長編アニメーション作品。

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『劇場版 響け!ユーフォニアム 届けたいメロディ』:京都と吹奏楽という僕の大好きな要素が詰まった劇場版第2作!前作より、フォーカスする人物を絞った分だけ話がより深くなっている!

響け!ユーフォニアム 届けたいメロディ

「劇場版 響け!ユーフォニアム 届けたいメロディ」を観ました。

評価:★★★★(吹奏楽ファンなら★5つ)

吹奏楽コンクール全国大会への出場が決まった北宇治高校吹奏楽部。秋が深まる中、全国に向けて練習が厳しくなる。そんな中、副部長で久美子と同じユーフォニアムパートの先輩、3年生のあすかの退部話が持ち上がり、部に動揺が走る。部活に懸命に打ち込み、部のまとめ役でもあったあすかはなぜ部をやめるのか? 後輩である1年生の久美子は、あすかの真意を正すためにある行動に出るのだが。。吹奏楽に打ち込む高校生たちの青春を描いたテレビアニメ『響け!ユーフォニアム』シリーズ第2期を、金管楽器ユーフォニアム担当の久美子とあすかを軸に再構成した劇場版。テレビシリーズの監督・石原立也が総監督、演出として携わっていた小川太一が監督を務める。

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『ゲット・アウト』:作品の根底には差別問題を潜ませる良質小品スリラー! よくできた作品だけど、彼らが黒人にこだわる理由がイマイチ腑に落ちない。。

ゲット・アウト

「ゲット・アウト」を観ました。

評価:★★★

アフリカ系アメリカ人のクリスは、付き合い始めて間もない白人の彼女ローズの実家に招待される。典型的な郊外白人一家であるローズの実家に、クリスは緊張感を感じつつも、黒人に分け隔てがないローズの両親の態度に少し落ち着く。しかし、ローズ家のお手伝いやお抱え庭師がいずれも黒人なことに若干違和感は覚えつつも。。クリスは眠れない夜に、ローズ家の黒人たちの奇妙な行動を目撃するが、ローズの母親が禁煙するためとかけた催眠術によって、またも不安感をかき消される。明くる日、亡くなったローズの祖父を讃えるパーティで、どこか古風な黒人の若者を見つけ、またも感じた違和感から彼を携帯で撮影すると、その若者は豹変し、クリスに襲い掛かるのだった。。監督・脚本は、本作が監督デビュー作となるコメディアンのジョーダン・ピール。

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