『ダーティ・グランパ』:ユルユルでお下劣な内容にハマる人は多くないだろうけど、主演2人の演技は見もの!

ダーティ・グランパ

「ダーティ・グランパ」を観ました。

評価:★★☆

1週間後に結婚を控えた弁護士ジェイソンは突然の祖母の訃報を受け、葬式に駆け付ける。そこで祖父ディックから強引に誘われて、祖母の思い出の地フロリダへの旅のお供をすることに。結婚式の準備に血眼になっているフィアンセの尻に敷かれていたジェイソンだったが、子どもの頃に大好きだった祖父の頼みともあり、渋々引き受けるがディックの思わぬ暴走に付き合うことにならざるを得なくなっていく。。ロバート・デ・ニーロとザック・エフロンのW主演で贈るバディ・コメディ。監督は、「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期」で脚本を手掛け、出演もしているダン・メイザー。

「マイ・インターン」などでも渋みが有りながらも、現役のコミカルな演技を魅せるロバート・デ・ニーロと、「ハイスクール・ミュージカル」などで美声を放ち、アメリカではコンスタントに作品には出ているものの、日本劇場未公開作が多く、日本ではいまいちパッとしないザック・エフロンのコンビによる脱力系のコメディ。オープニングで若き頃からの写真を使って、ジェイソンとディックはジェイソンが小さき頃は仲が良かったものの、最近は疎遠になっていることが伺え、祖母の死をキッカケにデッィクの傷心を癒やすために出た旅で、ディックがいわゆる暴走を始めていくというロード&バディ型ムービー。デ・ニーロが主演なので、てっきりディックがマフィアだった、、、とかそういうトンデモ設定が出てくるのかと思いましたが、そんなことはなく、祖母の存在がなくなったことでタガが外れたご老人の暴走をただただ笑っていくだけの作品。しかしながら、この展開でデ・ニーロとエフロンのいい味が出てくるのです。

「マイ・インターン」では清楚で、クールなインテリオヤジだったデ・ニーロは、本作では下劣ながらも、若者に負けない性欲と行動力で動く老人を熱演(笑)。それに弁護士として逆にインテリだったエフロンのほうが、文字通り身ぐるみを剥がされるほどに丸裸にされていきます(笑)。「きみがくれた未来」や「ニューイヤーズ・イブ」までは清純派な若手俳優だった彼ですが、どこからか軌道が外れていって、最近は自慢の身体をとことん披露するお下劣俳優に落ちてしまっている気がします。しかし、そんなことでとことんめげないのも、彼の役者魂を感じるところ。本作でも、その自慢の裸体と「ハイスクール・ミュージカル」で魅せていた美声を楽しむことができます。

そんな主演2人の楽しく、下品な演技は十二分に面白いのですが、話としては締まりのないユルユルな脱力系の笑いが続いていきます。如何にもアメリカ人が笑いっぱなしなギャグが連発していきますが、そういうのを楽しめる人、楽しめなくても主演2人のキラキラした演技を楽しみたい人には必見です。

次回レビュー予定は、「幸せなひとりぼっち」です。

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