『妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ』:毎度一家離散の危機が訪れる平田家の日常世界。こうした家族の姿が幻想ならば、スクリーンに焼き付ける意味があるのだ!

妻よ薔薇のように

「妻よ薔薇のように 家族はつらいよIII」を観ました。

評価:★★★★☆

三世代で賑やかに暮らす平田家。そこで家族の家事の一切を担う主婦・史枝。しかし、子どもたちが手のかからない年齢に成長してきた中、自分もこうしたいという様々な事柄が頭をかすめるのだった。そんなある日、忙しい主婦業の合間にふと義理の両親の部屋でウトウトしてしまっている最中に、コツコツ貯めていたへそくりを泥棒に盗まれてしまう。そのことを責める夫の態度をきっかけに、日頃の不満が爆発。我慢も限界に達した彼女は家を飛び出してしまうのだが。。山田洋次監督による喜劇「家族はつらいよ」シリーズ第3弾。

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『さよならの朝に約束の花をかざろう』:見た目と実際の過ごした年月にギャップがある母子の物語。ファンタジーとしての世界観も、物語のテーマも深く味わい深い!

さよならの朝に約束の花をかざろう

「さよならの朝に約束の花を飾ろう」を観ました。

評価:★★★★★

10代半ばで外見の成長が止まり、その後数百年生き続け、“別れの一族”と呼ばれるイオルフ族。人里離れた土地に住みながら、日々の出来事をヒビオルと呼ばれる布に織り込みながら静かに暮らしていた。そんなイオルフ族の少女マキアはある日、メザーテ軍に襲われ、帰る場所を失ってしまう。失意のうちにいた彼女は、親を亡くした赤ん坊と出会うのだが。。「心が叫びたがってるんだ。」の脚本を務めた岡田麿里の初監督となるアニメーション作品。

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『ファントム・スレッド』:才能を開花させてくるミューズと出会ったことから始める崩壊劇。トーマス・アンダーソンの完璧主義には脱帽だが、ちょっと息苦しくも感じてしまう。。

ファントム・スレッド

「ファントム・スレッド」を観ました。

評価:★★☆

1950年代のロンドン。ファッションの中心的存在として脚光を浴びるオートクチュールの仕立屋レイノルズ・ウッドコックは、英国ファッション界の中心として社交界から注目をされていた。ある日、レイノルズは若いウェイトレス、アルマと出会う。自由奔放な彼女の振る舞いに惹かれ、レイノルズはミューズとして彼女を迎え入れるが、それは同時に平穏だった彼の日常に変化をもたらすのだった。悩み、葛藤する2人はやがて究極の愛の形へとたどり着くのだが。。「リンカーン」などで3度のアカデミー賞主演男優賞に輝いたダニエル・デイ・=ルイス主演のラブストーリー。監督・脚本は、「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」のポール・トーマス・アンダーソン。

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『15時17分、パリ行き』:ヨーロッパ高速列車内でテロリストに身一つで立ち向かった3人の若者たちの物語。イーストウッド作にしては久々に残念な出来な作品だった。。

15時17分、パリ行き

「15時17分、パリ行き」を観ました。

評価:★

2005年8月21日、ヨーロッパを走る高速列車内でイスラム過激派の男が突如、自動小銃を発砲する事件が発生する。混乱の中、犯人に立ち向かったのは、旅行中のアメリカ人の若者3人だった。。名匠クリント・イーストウッドが、2005年にパリ行きの特急列車内で起きた“タリス銃乱射事件”を映画化した作品。主人公の若者3人組を本人が演じ、事件が起きた場所で撮影を行なうというリアリティへのこだわりが見ものな作品です。

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