『ハイ・ライズ』:観ている間、苦痛だった僕には、この映画の評価する資格はない。。

ハイ・ライズ

「ハイ・ライズ」を観ました。

評価:☆(無評価)

1975年、イギリス。ロンドンから北2マイルに富裕層向けのタワーマンションが建設される。そこはラグジュアリーな内装や抜群の眺望を有するだけでなく、敷地内にスーパーマーケット、プール、銀行、医療施設、小学校、レストランなどありとあらゆる設備が整っており、人々の生活の夢を具現化したような住居空間だった。そんな夢のマンションに入居した医師・ラング。落ち着いた生活を求めた彼だが、上層階に行くにつれ住人が富裕層になっていき、フロアの高低に基づく階級間の摩擦の存在を知る。そしてある夜の停電を境に、彼らの問題は露骨なまでに顕わになるのだが。。SF界の巨匠J・G・バラードの小説『ハイ-ライズ』を映画化。監督は、「サイトシアーズ 殺人者のための英国観光ガイド」のベン・ウィートリー、主演のラングを演じるのは、「マイティ・ソー」シリーズのトム・ヒドルストン。

たくさんの映画を観ていて分かるのは、映画を観ていて、あきらかに僕の趣味には合わないという作品があるということ。そういう映画を観ていると、評価どうこうとか、面白いどうこう以前に、完全に頭に入ってくる映像すら楽しめないシャットダウン状態になってしまいます。。僕の場合は、例えば、「未来世紀ブラジル」や、「12モンキーズ」などの作品で知られるテリー・ギリアム監督作。過去にもギリアム作を観てはいるのですが、奇抜なデフォルメされた世界観もさておいて、パンク風な物語も、あの訳の分からない感が完全に頭のシャットダウン状態を引き起こしてしまいます。そういう作品は残念ながら評価以前に、見るに耐えないという形(作品の優劣ではなく、完全に趣味の問題、、)になってしまうのです。その手の作品に本作も入ってしまいました。正常な作品の評価はできず申し訳ない感じです。。

この物語も本当に意味が分からない。時代設定はあり、それに対応するような当時のハイタワーマンションブームを描きながら、「タイタニック」のようなマンションの階に応じた階層構造が存在する。そういう社会の格差が、マンションの構造に表れているのは分かるものの、停電を機に暴発していく無秩序化が何を意味しているのか分からない。このカオスともいうべき、暴力とお下劣と、下世話極まりない喧騒状態は、もはや混乱している無秩序がそこにあるとしか感じられない。そこから何を感じろというのか、、生物としての生き残り物語なのか、あるいは原始人としての社会の無秩序性に何かを感じればいいのか、、それすらも分からない。それにダーレン・アレノフスキー監督のような映像で酔わせるような工夫もなく、ただ、汚い映像がテンポ悪く振りまかれるだけという感じにしかどうしても映らなかったです。多分、この映画の良さを感じるチャンネルが、僕にはついてないと思います。何か読み取れる人がいるのなら、教えて欲しい感じがします。

ということで、僕としては二度と観ない作品だと思いますが、あくまで一映画人としての感想であるので、本作に関しては他の人のレビューも合わせてご確認ください。。

次回レビュー予定は、「ルドルフとイッパイアッテナ」です。

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