『インデペンデンス・デイ リサージェンス』:VFXは前作より何十倍もすごくなったが、前作があるがうえの欠陥をも抱えている。。

インデペンデンス・デイ リサージェンス

「インデペンデンス・デイ リサージェンス」を観ました。

評価:★★★

IMAX3Dの字幕版にて。

1997年に国内洋画ナンバーワンヒットとなったSF大作「インデペンデンス・デイ」の20年ぶりの続編。突然のエイリアンの地球侵攻。それを全人類が阻止するために殉ずる戦いに勝利してから20年。エイリアンが残した宇宙船の技術を活用し、より強固な防衛システムを確立した地球に、さらに進化したエイリアンが再び襲来する。前作に引き続き、ローランド・エメリッヒが監督を担当。ジェフ・ゴールドブラムやビル・プルマンなどの主要キャラクターも引き続き出演しています。

ローランド・エメリッヒ監督は「GODZILLA」(1997)のような駄作もありますが、フィルモグラフィを通して、上手いなと感じるのは大災害や危機に遭遇した人々のそれぞれのドラマを肉厚に描き切ること。それが傑作として表出したのが、本作の前作となっている「インデペンデンス・デイ」だと思います。生き残って、サバイブしていく主役級だけでなく、闘いに殉じたり、明るくフェードアウトしていく狂言回し的なサブキャラクターたちも凄く印象に残り、見終わった後の大作感はなかなか。どうしても、エイリアンやディザスター(災害)ムービーが多いので、VFXの凄さみたいのは際立つようですが、彼はなかなかのストーリーテラーだと僕は思うのです。

その持ち味はいい意味でも、悪い意味でも出てしまっているのが本作だと思います。いいところは上映時間の120分を矢継ぎ早に描き、観ているこちらを飽きさせないこと。ウィル・スミスの登場がなかったのが残念ですが、ジェフ・ゴールドプラムなどの主要キャラクターが前作同様にエイリアンたちに抗しようとする姿は、前作に魅了された人なら楽しめること請け合いでしょう。ただ、逆にアダになっているのは、前作の強い印象を残すキャラクターに対し、本作から登場してきたキャラクターたちの印象が極端に薄くなってしまったこと。これが前作の人物が全く登場しない、もしくは出てきても回想シーンなどの数シークエンスだけなのなら問題なかったのでしょうが、エピソードのほぼ半分を前作のキャラクターが占有してしまう分、新しいキャラクターたちの物語が頭に残らないのです。これも前作のキャラクターと、今作からのキャラクターを混ぜて登場させるなどの工夫があればよかったのでしょうが、新旧でくっきり分けてしまったことも計算ミスだと思います。とくに、前作のキャラクターの息子、娘たちのエピソードが全然生きないのが残念なところでした。

そうした作品構成でも善戦したのが、アフリカ武装集団の長ディケンベと、デヴィッドについていった会計士フロイドでしょうか。狂言回し的な役割ですが、いいキャラクターでエイリアンたちの戦闘としても、作品の中で印象を残した役柄としても、善戦したと思います(笑)。前作から20年経ち、VFXの迫力は何十倍にもなりましたが、作品の面白さというところでは前作の偉大さがより分かった続編ともなりました。。

次回レビュー予定は、「シング・ストリート 未来へのうた」です。

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