『10 クローバーフィールド・レーン』:密室劇としては及第点レベルだが、ラストのSFシーンが見モノ!

10クローバーフィールドレーン

「10 クローバーフィールド・レーン」を観ました。

評価:★★☆

前回のレビュー予定から、観た映画の順番を間違えたので、こちらの作品を先に。

2Dの字幕版にて。

若い女性ミッシェルは真夜中のドライブ中に、突然の事故に巻き込まれる。目覚めたら、あるシェルターの中。シェルターには2人の男がいた。聞けば、宇宙人<エイリアン>の来襲によって、世界は崩壊したと聞かされる。見知らぬ2人の男と、ほぼ囚われの身で同居生活を始めるミッシェル。その間にも世界は破滅の方向に向かっていた。。「スター・ウォーズ フォースの覚醒」や新生「スター・トレック」シリーズなど、SFの人気作を監督しているJ.J.エイブラハムがプロデュースした新感覚SFホラー。監督は新鋭のダン・トラクテンバーグ。

予告編を見て分けると思いますが、SFという体裁を取りながらも、大筋は密室サスペンスという体裁を取っている作品。偶然にもシェルターに取り込まれたミッシェルが、シェルターのオーナーとなる男ハワードとの力関係の中でサバイバルしていくという形を取るのですが、これが正直あまり新しい物が感じられない。ハワードを演じるジョン・グッドマンの怪演もあって、そこそこ見られるものにはなっているものの、結局は外にいる宇宙人たちより、身を寄せあって生きていこうとしていた人間のほうが実は怖かった、、という、この形の作品の典型のような展開になっていきます。ただ、そこは外が宇宙人たちの侵略された世界が広がるという緊迫感がある分だけ、密室の要素がより盛り上がる効果は得ていると思います。

といいつつも、本作で見どころになるのはやはり、なんだかんだで外の宇宙人たちが来襲してくるラストの部分でしょう。題名から、宇宙人来襲をリアルなカメラ目線で追ったインディペンドSF映画「クローバーフィールド/HAKAISHA」の続編かとミスリードさせる部分(同じエイブラハム製作)という部分がありますが、これは観た人の解釈によって別れるような曖昧な形になっているように思います。僕は全く別の種類の作品だと思いますけどね。同じところは宇宙人が攻めてくるという一点に過ぎないかと。それよりも「エイリアン」ぽくなる宇宙人たちとの格闘シーンが盛り上がりの肝になっている部分だと感じます。

次回レビュー予定は、「64 後編」です。

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