『ロスト・イン・パリ』:失踪したおばを探しに来た女性が巻き込まれるパリ珍騒動。お洒落な描き方は女性ウケしそうだが、ボケばかりで物語に締まりがない。。

ロスト・イン・パリ

「ロスト・イン・パリ」を観ました。

評価:★☆

雪深い小さなカナダのとある村。ここに住む図書館司書のフィオナは味気ない毎日を送っていた。そこにパリに住むおばから、このままでは老人ホームに入れられてしまうという助けを求める手紙を受け取る。臆病者のフィオナだったが、大好きなおばを助けるために一路パリへとやってくる。ところがアパートにおばの姿はなく、仕方なくセーヌ川付近をさまよっていたフィオナだが、エッフェル塔に感動して写真を撮ろうとした瞬間、川に落ちて所持品を詰めていたリュックをなくしてしまう。そこへホームレスのドムが現れ、フィオナが落としたリュックを拾うのだが。。現役道化師カップルのアベル&ゴードンが監督・脚本・製作・主演を兼任するコメディー。

カナダからやってきた一人の女性がパリでドタバタ劇に巻き込まれるという、パントマイム風なコメディ・フランス映画。予告編を観て、オシャレで面白そうだなと思って鑑賞したのですが、何でしょう、、クスクス以上の笑いが続かない作品になっていました。予告編でも見て取れるように、コントというよりは、役者の動きで笑いを誘う(まぁ、道化師をやっている方の監督作なので)形なんですが、それはそれで面白いというのは各シーンあるんですが、全体的にボケのエッセンスばかりで物語が締まらない感じがするのです。これが同じ行動でボケをとる「Mr.ビーン」的に、ハチャメチャ破天荒まで行くと別の笑いが生まれるのですが、そこまではアクセスを切らないところにボワッとする感じが残ってしまっているように思うのです。例えが悪いかもしれないですが、高木ブーしかいないドリフを見ているようなのです(笑)。

それでも、こうしたボワッとした感じがシャレオツ感を出しているのも事実。冒頭の絵本のようなカナダの村の様子もそうですし、パリの街に移ってからは、もうパリのオシャレどころをスクリーンに感じながら、そこに可愛らしいキャラクターで展開されるコメディ&ちょっとラブロマンスという構成は女性ウケしそうだなとは思います。ただ、僕的にはだいぶ物足りなかったですけどね。。

次回レビュー予定は、「ロープ/戦場の生命線」です。

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