『あゝ、荒野 前編』:暗い時代を背景に、孤独な自分たちの戦いに挑む2人の男。長いドラマではありますが、久々にスクリーンに惹きつけられたボクシング映画!

あゝ、荒野

「あゝ、荒野 前編」を観ました。

評価:★★★★★

2021年の新宿。かつて母親に捨てられた新次は兄貴分の劉輝と詐欺で生計を立てていた。ある日、組織内の裏切りで仲間・裕二の襲撃され、劉輝は半身不随の重傷を負ってしまう。裕二に復讐を誓う新次はたまたま”片目”こと堀口にボクシングに誘われ、行き場のない感情を発散させていく。同じ頃、父親に虐待されて育った健二は、テッシュ配りのバイト中に同じように堀口にスカウトされる。幼き頃のトラウマから、吃音と対人恐怖症に悩む健二は、自らを変えるために同じようにボクシングを始めるが。。寺山修司が唯一残した長編小説を、菅田将暉とヤン・イクチュンのダブル主演で映画化した二部作前編。監督は「二重生活」の岸善幸。

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『エイリアン コヴェナント』:エイリアンの起源に迫るプロメテウスの続編。エイリアンで描きたいことがエイリアンではないように感じる作品。。

エイリアン コヴェナント

「エイリアン コヴェナント」を観ました。

評価:★★

人類初の大規模な宇宙移住計画のために航行していた宇宙船コヴェナント号は、ある日、大規模なトラブルに見舞われ、そのときに女性の声が入った謎の電波をキャッチする。コールドスリープされていた2000人の命を預かるクルーは、移住先のオルガー6への航行が難しくなると判断。調査の結果、地球と同じような環境にあった、その電波が発信された惑星へ向かう。そこで、女性乗組員ダニエルズをはじめ、クルーは恐るべき真実と向き合うことになる。。SFホラーの金字塔「エイリアン」の原点に迫った「プロメテウス」の続編。監督は前作に引き続き、リドリー・スコットがメガホンを取っています。

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『幼な子われらに生まれ』:複雑な家庭間の人間関係に悩む1人の男。重松原作作品にしては感情の波は希薄だが、現実社会を巧みに捉える!

幼な子われらに生まれ

「幼な子われらに生まれ」を観ました。

評価:★★★

バツイチ子持ちの中年サラリーマン・信は、同じく前の結婚で2人の子連れとなった奈苗と再婚する。彼女の連れ子にも自分の娘同様に、誠心誠意尽くそうとするが、奈苗の妊娠をきっかけに長女が本当の父に会いたいと言い出す。。直木賞作家・重松清が1996年に発表した同名小説を、「少女」の三島有紀子監督のもと映画化した人間ドラマ。

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『エル ELLE』:暴漢に襲われた女性の本性が徐々に見えてくる深層心理スリラー!人の心というのはつくづく闇深いものだと感じる秀作!

エル ELLE

「エル ELLE」を観ました。

評価:★★★★

新進気鋭のゲーム会社の社長ミシェルは、ある日、独り暮らしの自宅で覆面の男の襲撃を受ける。その後も不審なメールを受け取ったり、留守中に何者かが侵入するなどの奇妙な出来事が続いていた。自分の生活リズムを知っているかのように起こる犯行に、彼女は自分の周囲に疑念の目を向け始める。過去の悲惨な体験から警察との関わりを避ける彼女は、自ら犯人探しに乗り出していくが。。ポール・ヴァーホーヴェンがイザベル・ユペールを主演に迎えたサスペンス。原作は、「ベティ・ブルー/愛と激情の日々」のフィリップ・ディジャンの小説。

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『おとなの恋の測り方』:身長差は付き合う上で気になる要素か?? 重要なことは描いているが、その点にこだわりすぎて作品が小さくなっているように思う。。

おとなの恋の測り方

「おとなの恋の測り方」を観ました。

評価:★★

次の恋に踏み出せないバツイチの弁護士ディアーヌは、事務所のパートナーである元夫にウンザリしている毎日だった。そんな最中、いつもどおりにイライラしながら仕事の電話をしていたカフェに、携帯電話を忘れていってしまう。偶然にも傍に居合わせた携帯の拾い主と、落とした電話でスマートな会話を楽しんでいた。携帯を返してもらうため、その彼に会うことになり期待に胸を膨らませていたところ、現れたのは自分よりずっと背の低い男性だった。「アーティスト」でカンヌやオスカーに輝いたジャン・デュジャルダンが知的でハンサムな身長136cmの建築家アレクサンドルを、「ターニング・タイド 希望の海」のヴィルジニー・エフィラが彼と出会う弁護士ディアーヌを演じ、身長差のある二人の恋模様を綴るラブコメディ。監督は「プチ・ニコラ」のローラン・ティラール。

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