『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』:この作品の面白さは、どこになるのか分からなかった。。

Mr.ホームズ

「Mr.ホームズ 名探偵最後の事件」を観ました。

評価:★☆

「ロード・オブ・ザ・リング」の魔法使いガンダルフ役、「X-MEN」シリーズのマグニートー役で知られる名優イアン・マッケランが、引退したシャーロック・ホームズを演じ、10歳の少年との心の交流と、30年前に未解決にしてしまった事件に対峙するという作品。監督は、「ドリーム・ガール」のビル・コンドンが務めている作品となっています。

ホームズシリーズというのはコナン・ドイルの原作以降、近年でも映画やドラマでいろいろなアレンジをされて映画化されている作品でもあります。そのホームズものの中でも、本作は引退し、おじいちゃんになったホームズを取り上げるという点では意欲的な作品になっていると思います。老いたホームズを支えるロジャーという少年も、マイロ・パーカーという子役の子が好演していることもあり、引退したおじいちゃんを描くという意味ではいい作品に仕立てています。しかし、問題なのは、30年前の未解決事件との絡め方。僕はロジャーと協力をしながら事件を再び紐解く形になるのかと思いきや、あくまでホームズの回想の中で事件のあらましを語っていくのみ。ロジャーはどちらかというと、おじいちゃんとなったホームズに再び生気を戻していく象徴に過ぎないのです。この映画を観る人の期待は、正直そこにあるのかなーというところをずっと疑問に思いながら見ていました。

それに事件の回想もひどくテンポが鈍く、失礼ながら鑑賞中はずっと眠気に苛まれながら見ていました。そのせいか事件が結局どう転んだのか、ホームズがどうやって心の整理をつけたのかが分からずじまい。。物語のラストは、シングルマザーのロジャー一家と老いたホームズがどう関わっていくかの一点に絞られているようで、この作品がどこに面白さを見出そうとしているのか理解が出来なかったです。それでもマッケランとパーカー君の演技は見事なので、それを観れれば満足といったレベルの作品なのかもしれません。僕の記憶が飛んでいるところで、面白い部分があったかもしれないので、最低評価だけは避ける形にして、この作品の感想は終えたいかなと思います。。

次回レビュー予定は、「偉大なるマルグリット」です。

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