「ジグソウ ソウ・レガシー」を観ました。
評価:★★☆
ある街で複数の死体が、立て続けに発見される。その特徴的な死に方から、十数年前に死んだはずの“ジグソウ”ことジョン・クレイマーが捜査線上に浮上する。ジグソウは生きているのか?、それとも彼を崇拝した模倣犯の仕業なのか?、、捜査は混迷を深めていく。。猟奇殺人鬼によって密室に閉じ込められ、生死をかけたゲームを強要される人々の恐怖を描出した「ソウ」シリーズ新章。監督を「デイブレイカー」のマイケル&ピーター・スピエリッグ兄弟が手がけた作品。
日本でもお馴染みの「ソウ」シリーズの第1作が公開されたのが2004年。当時に映画館で観たイメージがいまだに残っていて、最初は残忍なシリアススリラーかと思っていたら、最後の最後で観ているコチラを裏切るオチの付け方に痺れた覚えがあります。人が確実に死ぬシリアルキラーを取り扱っているということで、本来なら苦手なジャンルの作品ではあるのですが、どう伏線を張って、どういうオチでの裏切り方をするのかということを期待して毎回観ていました。本作のタイトルでもあるシリーズの犯人ジグソウは2008年公開の「ソウ5」で死んでしまうのですが、彼の妻であるジルであったり、彼を追っていたホフマン刑事の暗躍等々もあり、ジグソウの意思を継ぐものとかも出てきて、シリーズは2010年公開の「ソウ7」まで続くことになりました。それだけ犯人であるジグソウのキャラクターの濃さが強く、彼の影響は本シリーズを通じて強烈な印象を与えているのです。そして7年ぶりに公開される新章となる本作では、こういう形で彼の遺構が受け継がれているかが見どころとなっています。
と書いたところで、あらすじに書いてあるジグソウは生きていたのか、、というのは、本作ではありえないことになってしまうのですが、それでも彼が生きて残酷なトラップを仕掛けるシーンが描かれています。これはネタバレをしてしまうかもしれないですが、第1作の「ソウ」と同じ話の組み立てトリック。彼の殺人を犯す手口を、意外な人物が模倣し、そしてジグソウとの殺人共演を果たしていくのです。ジグソウがスクリーンに帰ってくるのはファンにとっては嬉しいものの、やはり前作まで続いた話のパワフルさと比べるとパンチ力が物足りないのは少し残念なところ。死んでいるはずのジグソウが行った殺人と、模倣犯が犯す殺人とも、殺される被害者となる面々のバックグラウンドが、本来なら糾弾されない罪を犯した罪人という設定のはずなのに、このネタとなる話の構成だと少し無理くり感が否めないところもありますが、ファンとしては「ソウ」らしい作風になっているだけでも満足すべきかもしれません。
次回レビュー予定は、「海の彼方」です。