『シェイプ・オブ・ウォーター』:ギレルモ・デル・トロ流の逆人魚姫伝説。映画の各要素はとても素晴らしいのだが、肝心のロマンスにイマイチ納得感が。。

シェイプ・オブ・ウォーター

「シェイプ・オブ・ウォーター」を観ました。

評価:★★★☆

1962年、ソ連との冷戦下のアメリカ。声を出せないイライザは政府の極秘研究所で清掃員として勤務していた。毎日の生活の慎ましやかなもので、自分のことをフォローしてくれる同僚のイライザや、優しく接してくれる隣人のジャイルズとの交流が心の支えだった。そんなある日、研究所にアマゾンで神と崇められていた不思議な生きものが運び込まれる。極秘裏に進められていた、その謎の生物の実験を目撃したイライザは、その生きものの姿に魅了される。イライザは子どもの頃のトラウマから声を出せなくなっていたが、声を発しないその生きものとの交流に声は必要なかった。2人の心は通い始めるが、やがて彼がある実験の犠牲になることを知る。。「パシフィック・リム」のギレルモ・デル・トロによる、第74回ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞及び第90回米アカデミー賞作品賞受賞のファンタジー・ロマンス作品。

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『あさがくるまえに』:ある1人の青年と音楽家で繋がれる命のリレー。日常のある1日をすごくドラマティックに描く医療ドラマの秀作!

あさがくるまえに

「あさがくるまえに」を観ました。

評価:★★★★★

大西洋に面したフランス北西部の都市ル・アーヴル。夜明け前、彼女がまだまどろみの中にいる間、シモンはそっとベッドを抜け出し、友人たちとサーフィンに出かけた。しかし彼が再び帰ってくることはなかった。帰路、交通事故に巻きこまれたのだ。その報せを受け、脳死の判定を聞かされた両親は、現実を受け止められずにいた。シモンが蘇生する可能性は低く、両親は医師から、移植を待つ患者のために臓器の提供を求められる。だが、その時間的猶予は限られていた。一方、パリ。音楽家のクレールは、自分の心臓が末期的症状であることを自覚していた。生き延びるための唯一の選択肢は、心臓移植。しかし彼女は、他人の命と引き換えに若くない自分が延命する意味を自問自答している。そんな時、担当医からドナーが見つかったという連絡が入るのだが。。心臓移植という現実に直面したドナーの家族や恋人、医師たちの葛藤を、1日の物語として繊細なタッチで綴る。フランス映画界期待の新鋭カテル・キレヴェレが、数々の文学賞に輝いたメイリス・ド・ケランガルのベストセラー小説を映画化したヒューマンドラマ。

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『リバーズ・エッジ』:文字通り傷つきながらも大人になっていく90年代若者の青春記!少々残酷な作品だが、だからこそ心に響く!

リバーズ・エッジ

「リバーズ・エッジ」を観ました。

評価:★★★★☆

自由奔放に生きる、今どきの女子高生ハルナは、彼氏の観音崎が必要にイジメている同級生・山田をいつも助けていた。山田は、そんな彼女に「僕の秘密の宝物、教えてあげる」と誘い、大事にしている夜の河原で腐りかけた死体の秘密をハルナと共有する。また同じく死体の秘密を共有している摂食障害のモデル・こずえは、山田を介して、ハルナとも奇妙な絆で結ばれるようになっていく。一方、父親の分からない子どもを身ごもってしまったハルナの友人・ルミと、同性愛者である山田のことを知らずに一方的に彼を好きになっているカンナは、それぞれに過剰な愛情を膨らませていくのだった。そしてある日、また別の死体が彼らによって生み出されてしまうことになってしまう。。若者たちの欲望と焦燥感を描いた岡崎京子の同名漫画を原作に、「ナラタージュ」の行定勲監督が実写映画化した作品。

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『花筐/HANAGATAMI』:戦争三部作の集大成を飾る大林宣彦監督作。強いメッセージ性は好き嫌いが分かるが、相変わらずの瑞々しさは観ていて嬉しい。

花筐

「花筐/HANAGATAMI」を観ました。

評価:★★★

1941年春、佐賀県唐津市。この地で叔母の家に身を寄せる17歳の青年・榊山俊彦は新学期、アポロ神のような逞しい美少年・鵜飼に目を奪われる。同じクラスには虚無僧のような吉良、お調子者の阿蘇ら、一癖も二癖もある学友を得、彼らと共に“勇気を試す冒険”に興じる日々を過ごしていた。一方で、同じ家に住む、肺病を患う従妹の美那には恋心を抱いていた。彼女も俊彦同様、女友達のあきねや千歳ともに“不良”なる青春を謳歌していた。しかし、そんな彼ら彼女らの純粋で自由な荒れぶる日常は、いつしか戦争の渦に飲み込まれてゆくのだった。。「この空の花 長岡花火物語」「野のなななのか」に続く“戦争三部作”の最終章。檀一雄による同名短編小説を大林宣彦監督が映画化した作品。

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『パンとバスと2度目のハツコイ』:淡い恋心が再燃していくちょっと大人な恋愛劇。ホンワカした雰囲気の中に、えらく現代的な恋愛観が凝縮されている傑作!

パンとバスと2度目のハツコイ

「パンとバスと2度目のハツコイ」を観ました。

評価:★★★★★

パン屋で働く市川ふみは、結婚に踏ん切りのつかない恋愛こじらせ女子。付き合っていた彼からプロポーズされるも、「私をずっと好きでいてもらえる自信もないし、ずっと好きでいられる自信もない」という独自の結婚観で断ってしまい、そんな彼とも疎遠になってしまった。そんな彼女の趣味は、仕事終わりに職場のパンを食べながら、近くのバス操車場でバスの洗車を眺めることくらい。そんなある日、彼女の中学時代の初恋相手であるたもつが、職場のパン屋にやってきた。彼は離婚した元妻のことを忘れらずにいるモヤモヤとした状態だった。学生時代より忘れていた淡い恋心が、小さくそして確実に再燃していくのだが。。2016年にアイドルグループ『乃木坂46』を卒業した深川麻衣の初主演作。「退屈な日々にさようならを」の今泉力哉監督が映し出した作品。

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