『スパイダーマン ホームカミング』:アベンジャーズに合流したスパイダーマンの成長記。アクションも楽しいが、スパイダーマンがアベンジャーズの中に上手く取り込まれる物語が面白い!

スパイダーマン ホームカミング

「スパイダーマン ホームカミング」を観ました。

評価:★★★☆

IMAX3D字幕版にて

ニューヨーク、スパイダーマンとなった15歳の高校生ピーターは自らの能力を使って、積極的に街を救おうと躍起になっていた。そんなとき、アイアンマンことスタークは、ピーターを”アベンジャーズ”の一員として真のヒーローとしての“道”へと導こうとする。キャプテン・アメリカとの対立の中に組み込まれたピーターだったが、本人はそんなことよりヒーローとしての自分の存在に興奮。街に戻った後も、スタークからの依賴を待ち続けたが音沙汰なく、自分勝手な行動はヒーローというより、街の厄介者として疎んじられる存在になりつつあった。そんなある日、巨大な翼の怪物がニューヨークに現れるのだが。。スパイダーマンとアイアンマンが競演する「スパイダーマン」新シリーズ。監督は、「COP CAR コップ・カー」のジョン・ワッツ。

スパイダーマンシリーズというと、当時最新のCG技術を使い、映像化不可能と言われたサム・ライミ監督による「スパイダーマン」三部作が印象に残っています。リブート版として公開された2012年からの「アメイジング・スパイダーマン」二部作品も、ライミ版ピーターが悲壮なキャラクターだったのに対し、高校生らしいピーター像というのがアンドリュー・ガーフィールドの好演で再出発という形になり、なかなか楽しい作品でしたが、本作はそうした過去作品とはまた決別し、再々リブート作品となっています。こうなったのも、もともと映画化の版権はソニー・ピクチャーズにあり、それがマーヴェルに譲渡(というか、もともとコミックはマーヴェルなんですけどね、、)されるにあたって、「アメイジング・スパイダーマン」の世界観がいわゆる”アベンジャーズ”の色に合わないということで、再び描き直す形になったのだとか。「アメイジング〜」のほうも続編の計画があったのが頓挫したことも、この再々リブートという妙な形になっているのかもしれませんけどね。。

とはいいつつも、サム・ライミ版も、「アメイジング〜」のほうもやっていた、なぜピーターがスパイダーマンになったのかという誕生の描写は一切省かれ、スパイダーマンありきで物語がスタートしていきます。映画の序盤は本作の前章でもある、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」からの続き描写もあり、”アベンジャーズ”としての一員らしさを感じさせながらも、ヒーローとしてはまだまだ未熟でどうしていいか分からない未成年の元に新たな敵が現れるという形に物語が進行しています。なので、スパイダーマンがどういうヒーローで、メイおばさんとか、メアリー・ジェーンはどうしたとか、スパイダーマンの基礎知識がないと、スパイダーマンというキャラクターがどういう風に”アベンジャーズ”伝説に加わろうとしているのかが分からず、楽しみが半減するかもとは思います。まぁ、アクションシーンは軽快なので、それだけでも楽しめる作品ではありますが。

それと感じたのが、ピーターのキャラクター像がもうオジサンな僕から見ると、ひどく子どもっぽいというか、チャラいキャラクター像に見えて仕方なかったです。まぁ、これが現代っ子なのかもしれませんが、サム・ライミ版のトビー・マグワイヤーや、「アメイジング〜」のアンドリュー・ガーフィールドが演じた像が、僕らでのスパイダーマンなのかなと、ちょっぴりオジサン目線になってしまいました。でも、そんな本作のトム・ホランド版ピーターも、敵であるマイケル・キートンに揉まれて、大きくなっていくのですけどね。

次回レビュー予定は、「銀魂」です。

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