『勝手にふるえてろ』:絶滅した動物を愛するOLのちょっと危険な三角ラブコメディ。妄想恋愛する彼女の姿に愛おしさとともに、共感してしまう!

勝手にふるえてろ

「勝手にふるえてろ」を観ました。

評価:★★★☆

絶滅動物をこよなく愛し、最近は手に入れたアンモナイトの化石に夢中の24歳OL・ヨシカ。彼女は恋愛未経験だったが、中学時代の同級生イチを思い出してはいつも胸をときめかせている。しかし、実際には彼氏がいたことのないヨシカは、普段から会社でヨシカに何かと絡んでくる同期のニに突然告白される。告白されて舞い上がった嬉しさはある反面、性格が真逆な二との関係に馴染めない彼女は、卒業以来会えていなかった今のイチに会おうと工作を始めるのだが。。芥川賞作家・綿矢りさの同名小説を、「ちはやふる」の松岡茉優主演で実写化したラブコメディ。監督は「でーれーガールズ」の大九明子。

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『ストーカー』:タルコフスキーが繰り出す精神SFの世界。3人の男たちの行動は矛盾するところも多々あるが、それを含めて人の内面を描く秀作!

ストーカー

「ストーカー」を観ました。

評価:★★★★

とある小国に、不可思議な立入禁止の地域である“ゾーン”というものが政府によって設定されていた。この”ゾーン”には、人にとって一番大切な望みを叶えてくれる”部屋”があるという。同時に多くの危険もはらんでおり、一度”ゾーン”に立ち入った者は二度とは帰ってこなかった。この地を大胆にも目指す者の案内役を勤める男は、ストーカーと呼ばれていた。あるとき、作家と教授と呼ばれる2人の謎の男から依頼を受けたストーカー。早速、3人は”ゾーン”の境界線を守る警察の目をかいくぐり、”ゾーン”に侵入することに成功する。しかし、3人を待ち受けていたのは、同じく”ゾーン”の謎を解明すべく送り込まれた多くの兵士たちの無残な姿だった。。”ゾーン”に踏み込んだ三人の男たちの心理を描くSF映画。アルカージーとボリスのストルガツキー兄弟の原作「路傍のピクニック」を基に彼ら自身が脚色したものを、「惑星ソラリス」のアンドレイ・タルコフスキーが監督した1979年製作の作品。

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『惑星ソラリス』:難解な原作小説をタルコフスキーが巧みに表現したSFの名作。ドラマ劇が主体の組み立てはなかなかだが、僕はソダーバーグ版が好き。。

惑星ソラリス

2018年最初の感想文です。今年もよろしくお願い致します。

新年最初は、「惑星ソラリス」を観ました。

評価:★★★☆

広い宇宙にはさまざまの生命形態がある。そんな未知の惑星ソラリスも、星自体が一つの生命体であり、その調査はプラズマの海の理性活動の兆候により行き詰まっていた。数年前、このソラリスの探査から戻ってきた中尉の報告ビデオを見たクリスは、ソラリス探査船で起こっている謎を究明するために宇宙ステーションに乗り込む。そこで彼が目撃したのは、三人の学者がいるはずのステーションの荒廃ぶりだった。クリスの友人の物理学者は既に謎の死を遂げており、残っていたスナウトとサルトリウスも何かに怯え、部屋に閉じこもったままだった。彼らから宇宙船内に何を見ても驚くなと釘を差されたクリスは、いるはずのない少女の姿を目撃する。厳重に部屋にロックをかけて眠りについたクリス。目覚めると、彼の部屋には何年も前に亡くなった妻がいたのだった。。異質の生命体と初めて接触した一人類を描く、ファースト・コンタクト・テーマのSF作品。72年カンヌ映画祭審査員特別賞受賞、国際エヴァンジェリー映画センター賞受賞作品。「僕の村は戦場だった」のアンドレイ・タルコフスキー監督が、1972年に製作した作品。

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