『ルイの9番目の人生』:9歳で9回死にかけた少年の周りで起こる不思議な出来事。作品のテーマはいいので、もう少しファンタジックな方向にかじを切ったほうがよかったように思う。。

ルイの9番目の人生

「ルイの9番目の人生」を観ました。

評価:★★☆

愛らしく賢い少年ルイは9年間で9度死にかけている。0歳のときは全身骨折、5歳のときには感電、8歳のときは食中毒と、毎年のごとく生死の境をさまよっていた。そして、9歳の誕生日に海辺の崖から転落する。奇跡的に助かるも昏睡状態に陥ってしまう。担当医パスカルがあらゆる手を尽くす中、転落した同じ日に行動をともにしていた父親は行方不明に、母親のもとには差出人不明の警告文が届くのだった。そして、パスカル自身も悪夢にうなされ、周囲の人々にも様々な異変に巻き込まれていくのだった。。イギリス人作家リズ・ジェンセンによる同名小説を映画化した作品。2008年に他界した「イングリッシュ・ペイシェント」の監督アンソニー・ミンゲラが生前に映画化を熱望していた企画を、息子マックス・ミンゲラがプロデューサー兼脚本家として実現。メガホンをとるのは「ホーンズ 容疑者と告白の角」のアレクサンドル・アジャ。

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『ロング、ロングバケーション』:70代を迎えた夫婦が旅立つ姿を捉えたロードムービー。いい作品だけど、ハッピーエンドにならないのが個人的に残念。。

ロング、ロングバケーション

「ロング、ロングバケーション」を観ました。

評価:★★★☆

元文学教師で、現在はアルツハイマーが進行中のジョン。妻のエラは末期がんを抱え、毎日の生活は決して楽なものではない70代の夫婦が、突然住んでいたボストンからフロリダ・キーウエストを目指し、キャンピングカーで旅に出る。子どもたちは巣立ち、彼らに課された人生の責任はすべて果たした上で、残りの時間を自分たちで過ごすための旅立ちだった。愛車のキャンピングカーで1号線を南下し、ジョンが愛したヘミングウェイの家があるキーウエストにまっしぐら。そんな中でも、ジョンの記憶はどんどん薄れていき、エラは毎夜の事、昔の8ミリを投影して、人生をジョンとともに追懐していくのだが。。アメリカの作家マイケル・ザドゥリアンの小説「旅の終わりに」を、「人間の値打ち」のパオロ・ヴィルズィが監督して映画化した作品。

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『リュミエール!』:映画が誕生した当初のフィルムが詰まった至極の90分。映画好きには是非観てもらいたい様々な映画手法の原点!

リュミエール!

「リュミエール!」を観ました。

評価:★★

1895年12月28日パリ。ルイ&オーギュスト・リュミエール兄弟が発明した“シネマトグラフ”で撮影された映画『工場の出口』等が世界で初めて有料上映された。全長17m、幅35mmのフィルム、1本約50秒。現在の映画の原点ともなる演出、移動撮影、トリック撮影、リメイクなど多くの撮影技術を駆使した作品は、当時の人々の心を動かした。1895年から1905年の10年間にリュミエール兄弟が製作した1422本の短編作品から、108本を厳選し1本にまとめた作品。監督・脚本・プロデューサー・編集・ナレーションは、カンヌ国際映画祭総代表であり、リヨンのリュミエール研究所のディレクターを務めるティエリー・フレモー。

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『ローガン・ラッキー』:ソダーバーグ4年ぶりの復帰作はオーシャンズ11に通じる強盗劇!男のカッコよさは見かけでは決まらない、、を地で行くカッコよさに痺れる!!

ローガン・ラッキー

「ローガン・ラッキー」を観ました。

評価:★★★★★

足が不自由で仕事をクビになり、家族にも逃げられ失意の中で暮らすジミー。対する弟のクライドも戦争で片腕を失い、今ではしがないバーでバーテンとして悶々とした日々を送る毎日。こんな不運続きのローガン兄弟は人生の一発逆転を狙い、ジミーが工事員として関わったシャーロット・モーター・スビードウェイで年に1回開催されるNASCARのレース中に、主催者の金庫に集まってくる金を盗む計画を立てる。強盗計画の中で重要な任務となる金庫の爆破を実行するため、その道のプロで服役中のジョーをまず脱獄させる計画を立てるのだが。。「オーシャンズ11」シリーズのスティーヴン・ソダーバーグが4年ぶりに撮り上げた監督復帰作。

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『ラストレシピ 麒麟の舌の記憶』:出てくる料理は美味しさが漂う戦争グルメミステリー!話はよくまとまっているが、いささかの出来過ぎ感が否めない。。

ラストレシピ

「ラストレシピ 麒麟の舌の記憶」を観ました。

評価:★★☆

絶対味覚を持つ料理人・佐々木充。彼はクライアントの依頼に応じて、思い出の味のレシピを掘り起こし、その味を提供することを稼業としていた。しかし、彼はもともとは至高の味を追求してきた料理人。その厳しさから自らの店を廃業に追い込んでいた。そんな中、彼にやってきた依賴は、日中戦争前後の歴史の闇に消えた究極メニューの復元しろというもの。巨額な報酬のために、その謎に挑んでいく。一方、1930年代、そのレシピ作成に人生を捧げたのは、天才的な舌を持つ、天皇の料理番・山形であった。。田中経一の同名小説を、「おくりびと」の滝田洋二郎監督が「母と暮せば」の二宮和也主演で映画化した作品。

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